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医療法人 北村皮膚科(八戸市)認定皮膚科専門医  アレルギー専門医 漢方専門医

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掌蹠膿疱症に対する新しい飲み薬(オテズラ)について

2025.08.19

当院では既に複数の患者さんへ処方し、その効果を実感しております。

 掌蹠膿疱症とは、手のひら(掌)や足の裏(蹠)に小水疱や膿を持った小水疱(膿疱)が繰り返しできる病気です。痒みを伴う場合と伴わない場合があります。原因はまだよく分かっていませんが、慢性扁桃炎、副鼻腔炎、虫歯、歯周病、歯槽膿漏など慢性的な感染症(病巣感染)が発症に関わっていることが知られております。よって扁桃腺の摘出手術や歯科治療をすると症状が改善することがあります。また患者さんの多くは喫煙者もしくは過去に喫煙歴があることも特徴であり、禁煙で症状が緩和されることもあります。
 10-30%の患者さんには慢性的に経過する中で、鎖骨や胸の中央にある胸鎖関節などの関節が痛くなることがあり、掌蹠膿疱症性骨関節炎と呼ばれます。この痛みは非常に強く、日常生活が困難になるほどのこともあります。
 これまでクリニックで処方できる効果的な治療薬がなかなか無かったのですが、2025年3月に乾癬治療薬のオテズラ®(アプレミラスト)内服が、新たに掌蹠膿疱症に適応を持つ薬剤として追加承認されました。当院では既に複数の患者さんへ処方し、良好な経過をたどっている方が多いです。費用の高い薬剤なのですが、オテズラよりもはるかに薬剤費の高額な生物学的製剤(トレムフィア、スキリージ、ルミセフ)よりも、臨床データではオテズラの方が効果が高い可能性が指摘されています。長年難治な掌蹠膿疱症でお悩みの方、是非一度御相談下さい。

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